レインボーベビー①
私は38歳になった直後に、いわゆるアラフォーでの「高齢初産」で、ぽんを出産した。
ぽんは、いわゆる「レインボーベビー」だ。
「レインボーベビー」とは、流産や死産の後に生まれた赤ちゃんのこと。
ぽんを出産する前、34歳の頃に2回妊娠し、1回目は6週で完全流産、2回目は心拍確認後の9週で稽留流産となった。
夫との子どもがほしいとは思っていたのに、なかなかできなかったので、不妊治療専門院で夫ともに検査を受けた。
約1か月の検査の後、特に問題はないと言われたがタイミングを診ていただき、この2回の妊娠を経験した。
2回目の妊娠→流産後、私の中で何かが変わった。
「赤ちゃんの心拍が止まっている。」
その事実を思い出すような何があると、感情は動いていないのに、ひとりでに涙が出てるようになった。
ぽんを産んでから変わるかと思ったが、変わることはない。
染色体異常だったのだろうし、死産や生後まもなくで子供を亡くされた方と較べたら、この悲しみや苦しみのレベルは、ひっかき傷くらいなのはわかっている。
とはいえ、ほんの少しの時間だったとしても「"生きていた"子どもをなくす」という経験をしたあとは、時間がどれだけたっても、そのあと新たな子どもを授かろうが、自分のどこか奥深いところに、何かが壊れるような、体が引きちぎられるような感覚が横たわっているのだ。
おそらく、これは経験された方しか、わからないかもしれない。
おそらく、これは私が死ぬまで、抱える感情なのかもしれない。
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