ぽんちゃんがお腹からでるまで①
ぽんの出産は「無痛分娩(計画分娩)」を選択しました。
ぽん、全面的に現代医療の力を借りて、この世に生まれてます(笑)。
産院選択の最優先事項は
「無痛分娩ができること」
でした。
今思えば、結果として問題ありませんでしたが、「体外受精&高齢初産」だったことを考えると、もっと考えるべきだった気がします*1。
無痛分娩を選択した理由
なぜ無痛分娩にこだわったかというと
- 里帰りしない。産後のヘルプもない。その上、高齢*2だし、体力消耗を避けたい
- もう痛いのは嫌。痛いのは我慢しない主義
という理由。2つ目は、ちょっと曰くつきで。
26の時に虫垂炎になったのですが、ゴールデンウィークが重なり、1週間くらい痛いのを我慢しました。その結果、腹膜炎を併発してしまい、あと半日で死ぬところでした*3。その後、たかが虫垂炎で11日も入院し、5月はほぼ会社に行きませんでした。
その時の執刀医(野村萬斎氏似)に言われたこと
「いいかい?痛いのはがまんしちゃ、いけないよ」
をその後の人生では、ことあるごとに全力で拡大解釈し、痛いことは避ける方法があるのであれば、それを選択するようになりました。
当然、体外受精時の採卵も麻酔を使用してもらいました。しかし、1回目の採卵時によっぽど卵がとれなかったせいか、先生は膀胱を突き刺してまで採卵しようとして、術後、血尿&激痛。
それもあって、出産は絶対に無痛分娩にする!誰に何と言われようが産むのは私!ということで、市内で24時間無痛分娩が可能な実績多数の産院を選びました。
選択した産院
話がだいぶそれました。
▼病院の特徴
選択した病院は主に産科に特化した診療所(10床以下)で、小児科が併設されています。この設備で年間800件以上のお産を請け負っている、というなかなかの強者なクリニックです。
市内だと分娩可能な産科は、あと総合病院(NICUはなし)が1つだけ。少子化とはいえ、首都圏の人口が20万人近くいる市町村で2つしかないとは。時代ですね。
それにしても、産科は不妊治療クリニックとは別世界。正直なところ、しばらく動揺しっぱなし。
- 患者の年齢層が低い。平均30代前半くらい?自分と同じくらいの後半と思われる方は、だいたい2人目
- 子連れが多い(不妊治療クリニックは子連れ禁止)。だいたい2歳差くらいで第2子を出産するのね。少子化って嘘なんじゃないのか?というくらいいる
- 不妊治療クリニックのような張りつめた空気が一切ない。アンパンマンのビデオが流れてるし、生まれたときのハッピーバースデーの歌が聞こえる。この世にこんなハッピーでユルい空間があるのか
不妊治療クリニックの先生に産科の希望を聞かれて「あー、あそこは人気だからねー、早めに分娩予約しにいかないと*4」と言われたので、クリニックを卒業したお仲間が多いのかと思い込んでいましたが、やはり初産婦のみの母親学級も、みなさんお若い。芸能人の高齢初産のニュースに惑わされてはいけないなあ、と改めて思いました*5。
▼先生の特徴
そこの先生はとても優秀なのですが、本当に「案ずるな、産むがやすし」*6派でして。
- 体重管理?そこまで気にしなくていいよー*7
- カフェイン?気にしなくていいよー
- タバコはダメだけど、お酒はちょっとならいいよー
- 重いものをもつ?気にしなくていいよー
あんまり細かいことを患者からいうと
「そんなこと言ってたら、人類は滅亡してる!」
と怒られるらしいです。
私はたいがい、これまでの人生、何かあれば脳内ゆってぃに
「ちっさいことは気にするな、ワカチコワカチコ~~」
と励ましてもらってますが、高齢初産で不妊治療クリニック卒の若干ハイリスクな私*8は、先生のワカチコっぷりに毎回当てられっぱなしでした。今思うと、自分の心配っぷりと先生のワカチコっぷりで、ほどよく中和していたのかもしれませんが。
あと、先生がエコーでぽんを診てくれる際に「かわいいねー!いい男だねー!」などとテンション高めに言ってくれるのですが、ぼんやりした4Dの映像だったので、正直よくわからず反応に困っていました(笑)。
▼ぽんの経過
最初から何となく大きかったぽんですが、中期あたりからサイズが2週プラスくらいの大きさでした。
15週には、ついているものが見えてしまい、性別が判明。何となく男の子だろうと思っていたのですが、正解でした。
健診の際には、大きいと言われる以外、特に問題もなく、36週の時点で推定2700gになっていました。
▼バースプラン
ゆってぃな病院を選択しながらも、幸運にも大きなトラブルもなく妊婦ライフを送りました*9。
出産のスタイルは
- 普通分娩(陣痛もしくは破水後分娩)
- 計画分娩(陣痛促進剤+バルーン)
- 普通分娩+無痛
- 計画分娩+無痛
が選択可能でしたが、上記の理由と、夫に立ち会ってもらえる(ただし陣痛室まで。夫婦の希望)ように計画分娩+無痛にしました。
ちなみに、初産の場合、陣痛もしくは破水がきてからになるケースが多いらしいですが、34週の内診でOKが出たので計画分娩になりました。
いよいよ妊娠後期、いろいろな方のブログを見ていると、無痛分娩→いきめない→緊急帝王切開もしくは吸引、鉗子分娩で事故というケースが多い、と気づきました。
そのため、入院前に提出するバースプランに「できる限り吸引分娩・鉗子分娩はしたくない」と書きました。
これがある面で吉、ある面では凶と出ましたが、長くなったので、分娩の実際はまた次回です。
*1:ほんとにまずかったら産院側も断ると思いますが
*2:この言葉は今後、ことあるごとに言い訳に使う予定です笑
*3:虫垂炎って診断がしにくいらしいですが、昔の人はよくそれで死んでいたみたいです
*4:実際、7週でしに行きました。9週だとアウト
*5:都心だとまたちがうのかもしれませんけどね
*6:入院準備のメッセージに書いてあるくらい
*7:さすがに体重は増えすぎると、裏で助産師さんからツッコミを入るらしいですが
*8:流産のこともあった上に、この頃やっとコウノドリのドラマや漫画を読めるようになった私は、いろいろな症例や現実を知って、出産にすっかり怖じ気づいていました
*9:とはいえ、会社には産休ギリギリまで毎日、命懸けで行っていました。年齢のこともあるので、出生前診断は別の病院で受けました。初期に遺伝カウンセリング+超音波診断+血清マーカー、中期にセカンドオピニオンとして超音波診断。ここでは割愛します